Dailyscape Fragments

フィギュアスケート/ユーリ!!! on ice/お笑い/ミステリの話など。ちらかっててごめん。

Twitter ID: saenishi

リプニツカヤ選手に対するジャッジ評に思うこと

世界選手権のエキシビション時のJSPORTS実況について以前のエントリ(J SPORTS世界フィギュア中継、エキシビション)で書きましたが、そのときちょっと気になる話がありました。

ソチ五輪で彼女が明らかな失敗(転倒)をするところをわれわれ(ジャッジたち)は初めて眼にして『彼女も人間だったんだな、機械じゃなかった。なんだか可愛く思えてきた』というような話が出たと。

この話は岡部さんが「失敗がきっかけで彼女に好感をもったんだ」というエピソードとして話したのでしょう。でも、ちょっと引っかかったんですよ。

リプニツカヤ選手の言動が強気でちょくちょく話題にあがるのは皆さんご承知の通り。
そして2013-14シーズンは全体を通して見れば非常に良い成績を修めている。
特にソチ五輪団体戦での演技は素晴らしく、強い印象を世間に与えた。

「フィギュアよくわかんないけどソチ五輪団体でリプ子知ったよ」っていう一般の人が女子シングル見て「リプ子も人間だったか…」って言うのは別に問題ないです。

でも、別に彼女はいつもノーミスの演技してるわけではない。
2013年秋のGPSロシア杯では優勝はしたけど、演技自体は大きく崩れた。
(ちなみに、この時もスタートポジションに着きポーズを取った直後に観客から叫び声が上がりました。そのせいだとは本人は言わないけど、本当に勘弁いただきたいです…)
また、シニアデビューだった昨年度は、成績だけ見るとシニアデビューにしては上々の出来だったように見えるけど、本当は苦労の多い年でした。スケートをやめていた時期もあるとか。

一般のファンレベルが知らないのは仕方ない。
でも、ジャッジの方々ってそういった選手の状況をある程度知っているものだと思っていました。
が、そんなことないんですね…。

一方で、ジャッジを務めながらも、選手の練習に協力する活動をしている方もいますよね。こちらは逆に、ものすごく選手を知ることになる。

つまりは、ジャッジと選手の関係は、近いことも遠いこともある。

こういうのを聞くとやっぱり、採点内容については極力公表をしてもらわないと、火のないところに煙がたってしまうんじゃないかなと思うのでした。


よかったらクリックしていって下さーい。

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村

世界最高峰の演技をありがとう~浅田選手の世界選手権2014SPを振り返る

お久しぶりです。
スターをくれた方もいて、ありがとうございます!

もう大分経ってしまったのだけど、ちゃんと書いておきたかったので。

2014年の世界選手権、女子SPを生観戦することができました。
(男子やペアも観戦しましたが、ここでは一旦割愛します)

生観戦なんて贅沢、普段は手を出しません。
ただ、歴史的な女子フィギュア選手である浅田真央の現役時代をずっと追ってきたファンとして、今回はどうしても見たかった。
もちろんフリーも見たかったけど、より好きだった「ノクターン」を見ることを選びました。

座席はA席。さいたまスーパーアリーナという巨大な会場なのでそう近くはない。表情の微妙な変化や、エッジの動作までは追いきれない。その辺はテレビの方が見やすい。

でも、本当に観戦してよかった。


6分間練習。
当然ながらの大歓声。

遠くからでも、彼女は落ち着いて調整しているように見えた。

プログラム冒頭、3Aへの構え。
難なく跳んだ。歓声があがる。
素晴らしいジャンプだったけど、これは2Aだった。
2Aだけど他の3回転とあまり変わらない迫力があったから、特にビギナーも多い観客が間違えて歓声を上げたのも無理はない。
私はたまたま前日男子の試合を見ていて、3Aってこうなんだ、とわかっていたけど、そうじゃなきゃ私も間違えたかもしれない。

もう一度向かって2A。
そして最後、3Aを跳んだ。
この時点でもう、大歓声。

そして本番でも、浅田選手は3Aを跳んでくれた。

女子SPを通して見ていると、後半の上位選手達はやはり上手い。
高難度の3-3は迫力があるし、素晴らしい。

でも、浅田選手の3Aは、なんていうか、格が違いました。
他の選手と違うカテゴリーの技術にトライしている。
女子では他にありえない力強さ。
でも、前後の所作は優雅でスムーズ。
男子の3Aとは印象が違う。

比類なき美しさでした。

五輪の一つ前のシーズン、序盤まで3Aなしで勝っていく浅田選手を見て、
「3Aなんて無理に入れてもきっと回転不足取られるし、他のエレメンツを完璧にしてくれればいいのに」
って思ってた。
でも、五輪シーズンを通じて、そしてこの試合ではっきりわかりました。

こんなに素晴らしいものを見せないなんて、もったいない。
跳ばないなんて選択肢、最初からなかったんだって。

3Aだけじゃない。全てが美しかった。
他のジャンプもスピンもステップも…いや、要素をいちいち分けて語るのはもう無粋なくらい。

表情のディテールは実際には見えないけれど、彼女の動きで表情が、表現したい感情がわかる。
リンク全体を見渡せることで、彼女の演技の軌跡から余韻を感じる。

音楽を表現する選手、ではなくて、彼女が音楽のようだった。
ノクターン、そのものだった。
薄紫色の花びらが風と戯れて氷上を舞うかのような軽やかさ、優雅さ。
憂いをアクセントとしつつも喜びに溢れた世界。

その滑りは、他の上位スケーターたちの中でも、群を抜いているように私には感じました。
圧倒的だった。

世界最高の演技を見ることができて、本当に幸せでした。

真央ちゃん、ありがとう。

浅田選手、今季休養を宣言しましたね。
是非ゆっくりしてほしいと思う。

彼女が目標を見つけられない、という気持ちはとても納得できる。
だって今、世界最高峰だもの。上にいないもの。

もし休養中、全く違う何かを見つけない限りは、進む道はプロスケーターか、競技選手に戻るかということになる。
もう彼女には
「○○選手みたいになりたい」
とか
「○○ができるようになりたい」
は、途中経過として目指すことがあっても、大きなゴールにはなりえないよね。

個人的には「どうしても氷上で表現したい何か」を見つけてほしい。
それがアイスショーで実現できることであれば、堂々とプロスケーターとして活躍してほしいし、どうしても競技で見せたいのであればそれもよい。

日々の生活を楽しむことが、どの道を行くとしてもきっと糧になる。
メディアの皆様にはぜひとも、彼女のプライベートを追いかけず、ゆっくりさせてあげてほしいなあ。

さて、次回はリプニツカヤ選手のはなし。



よかったらクリックしていって下さーい。

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村

J SPORTS世界フィギュア中継、エキシビション

エキシビション中継は、競技と全然違うのな!

解説が、岡部由起子さん、東野章子さん。
実況は男子と同じ小林千鶴さん。

最初に小林さんから、選手の基本情報(戦績など)の話があるけど、そのあとはかなりフリーダム。
女子三人なので和気あいあいな雰囲気です。


いやー、びっくり。
目の前で繰り広げられている演技の解説は、ほとんどしないのね。
ジャッジならではの話が満載。


…が、演技とは関係ない流れなので、初見だと邪魔ー。
これまた二回ちゃんと見ろってことですか…
そんなら別なトーク番組みたいなのやればいいのにー。

とはいえもちろん、興味深い話も多かった。

たとえば選手がジャッジ間でどう評価されているか、という話。


アボットについては、試合後のジャッジミーティングでPCS(特にインタプリテーション)について積極的に話題を振った(岡部さんが)。もっと良い点を出してよかったのではというジャッジもいたとか。

試合後のジャッジミーティングでそんなに個を出した話をするのは知らなかったので、参考になりました。
で、こういう話ってさ、ちゃんと明文化すべきじゃないのかなあ。
ジャッジは人間だし、完璧ではないことはわかっている。でもそうだとしたら、何が適切でなかったかをきちんと公式の場に出すべきじゃないのか。

それから、リプニツカヤについて。
ソチ五輪で彼女が明らかな失敗(転倒)をするところをわれわれ(ジャッジたち)は初めて眼にして『彼女も人間だったんだな、機械じゃなかった。なんだか可愛く思えてきた』というような話が出たと。
この話は岡部さんが「失敗がきっかけで彼女に好感をもったんだ」というエピソードとして話したのでしょう。
ただちょっと、聞き捨てならないなあと…
話が逸れるので、ちょっと次回にしますね。

あと、確かコストナーの演技中だったと思うんだけど(違うかもしれないけど、話は一般論なのであまり影響ないはず)
「ジャンプでの失敗があったりして調子が出ないと、スケーティングが普段より伸びないことがあり、点数にも響く。スケーティングスキルが演技ごとに変わるのはおかしいという声もあるようだが、そういったこともあることを理解してほしい」
というようなお話もありました。

おっしゃることは確かにあるのでしょうが、その上でも釈然としない採点のこともあるなあ。いっぱい失敗してもPCSが下がらない人とか、突然跳ね上がる人とかいるようなー?

場合によっては、過去の印象的な試合の話で盛り上がる。
「トマシュが最初に日本でエキシビに出たときもハチマキをしていたけど、さかさまだった」
「その後も衣装に漢字を含む日本語が使われてた(勇名トラですね)」
のやつとか。

当たり前のことだけど、ジャッジも人間だし、ごひいきの選手がいたりとか、各選手のファンだったりするんだなと改めて知った思いでした。

…が、この話はエキシビション解説席でしないといけないのかは疑問。
演技についてちゃんと解説してほしい。
エキシビションって、それぞれの選手が得意なエレメンツがたっぷり入っているわけで。その良さとか、難しさを紹介したり、エキシビションに選んだ意図を推し量ったり、解説の仕事もっとあるでしょ!

ということで、J SPORTS番組についてつらつらと書いてきましたがこれで一旦完了。
文句も書いちゃったけど、フィギュアファンにはやはりいろいろありがたいチャンネルですね。でもしばらくさようならー。

来年の世界フィギュアあたりに、どうしても見たくなったらまた加入するかも。

次回は、以前から書こうと思ってた採点の話に戻っていこうと思いますが、上で触れたリプニツカヤのジャッジ評の話からしようかと思います。



よかったらクリックしていって下さーい。

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村

J SPORTS世界フィギュア中継、さくっと男子

さて、男子編。

解説は樋口豊さん。実況は小林千鶴さん。

小林さんのキャリアはよくわからないのですが長年やってらっしゃるようで、落ち着いた話し方ですね。世界ジュニアの時にお顔を拝見しましたが、まだ若そうなのに、ひと昔前のアナウンサー調な気がします。エレガントというか。

彼女は演技前後に、選手の情報を補足したり、解説者へ説明を促したりするのが中心。演技中はほとんど黙っているのですが、節々でしっかりとしたフィギュア知識があるのがわかります。
自分の役割ではないから黙っているけど、ジャンプやレベルを見分けるぐらいはできてるんだろうなー。


ジュニアや世界フィギュア下位選手たちの情報もとても詳しいのだけど、ああいうのは番組スタッフが取材するのかなあ。それとも小林さんの知識なのだろうか。

よくまとまった演技だと真っ先に褒めてくれるし、解説者が辛口な指摘ばかりだと最後に良かったところをフォローしてくれる。選手達のお母さんみたいですね(笑)

解説樋口さんは「豊の部屋」の樋口さんですね。

柔らかい、ちょっとオネェっぽい(笑)独特の口調で、杉田さんよりは物言いが穏やか。もちろん失敗はちゃんと指摘しますが「残念…」という余韻がある指摘の仕方。良いところもたくさん褒める。

(あ、杉田さんについても、褒めるところはちゃんと褒めているし、選手への愛があることはちゃんと分ってますよ)

解説の詳しさや、説明が盛り上がっちゃうと競技の進行からははみ出ちゃうあたりは、基本女子中継と同じなので割愛しまーす。

ゲスト解説がない分、小林さんもよくしゃべるという印象でした。
女子には安藤さんがゲスト解説でいたのに、男子の織田くんゲスト解説がなかったのは地上波に呼ばれてたからかな。
良く知ってる選手も多い織田くんのゲスト解説、聴きたかったなー。

あ、そうだ!ひとつ書いておきたいことが。

地上波では日本選手のインタビューがほとんどですが、J SPORTSではもっと多くの選手のインタビューが聞けます。後半の選手は全員。
そして日本選手のインタビューは、地上波フジとは別に行われます。
なのでごひいき選手のインタビューは全部押えたい人は、やっぱりJ SPORTSも。ってことになりそうですね。

次回、エキシビション編です。

よかったらクリックしていって下さーい。

 にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村

ゲスト解説のさじ加減~安藤・織田ゲスト解説デビューより

前回、安藤さんのJ SPORTS世界フィギュアゲスト解説について書きましたが、派生してゲスト解説の話を。

まず、安藤・織田立ち位置の話。

安藤さんが引退後浅田選手に対してのコメントが冷たいとか、距離がある感じとか言われていますが、彼女のあれは逆に配慮してるんだろうなと思う。

選手がインタビューなどで、他の選手を普段の呼び名でうっかり呼んじゃって言い直す、というのを見かけることがありますよね。

コメンテーターや解説としてオファーが来たときは、特に客観性が重視される、と捉えているんじゃないだろうか。
親しいからといって「まおー!すっごいよかったぁあ」って態度を取るのは解説者として適切じゃないと。
そこを意識して客観的な言い方に務め、結果他人行儀に聞こえてしまってるんじゃないかな。

一方同時期(コメントや解説)デビューの織田くんは。
「真央ちゃんのソチフリー、絶対回転足りてた!」を始め、仲のよさも隠さず、いわば日本選手に肩入れしたコメントが目立つ。
そして概ね好意的に受け入れられている。

これは、織田くんの対応が当たりだと思うなあ。
織田くんも安藤さんも素晴らしい選手だったし、技術的な解説をしてほしいという需要ももちろんないわけではない。
でも、特に地上波では「現役選手たちとずっと一緒に選手生活を送ってきた、つい最近まで現役だった、視聴者も顔を良く知ってるミキティ/織田くん」が求められている。

技術的に深いコメントができる方が、のちのちの評価につながるのかもしれない。
でも今求められているバランスが違うなら、それはそれで応じるべきじゃないかな。
解説者として冷静なコメントより、親しさをある程度出していいんだと思う。


続いてゲスト解説一般の話。

今地上波での「ゲスト解説」として一番よく座っている荒川さんは、既にやり方を確立してますね。技術的な細かいことは言わず、実況にふられたときにまとめたコメントを言うことに終始している。たいていはスロー再生中に話をふられ、キスクラの選手に映像が戻ったら実況に返さないといけないという尺もわかっている。
地上波はやはりこれがスタンダードなのかなと思います。尺がタイトだし。

J SPORTSでは、今回の安藤さんみたいに解説者と一緒に技術詳細まで踏み込むのもアリだと思います。前回書いた通り、杉田さんの解説では物足りない部分もあるし。

ゲスト解説の話の中でアレですが、地上波で解説している八木沼さん。
コアなフィギュアファンには不評だけど(私も不満はあるけど)、こうして解説デビューの安藤さんを見てると、初見での視聴を邪魔しないように解説することについては長けているんだなと思ったりしました。

安藤さんももちろん、まだまだ始めたばかりですしね。もし続けるならこれから上手くなっていくのかと。

ただ杉田さんと違って安藤さんはこれから地上波でも解説の機会があるだろうし、演技を見るのを邪魔せずに解説できるようになってほしいな。


よかったらクリックしていって下さーい。
にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村

安藤美姫さんのゲスト解説@J SPORTS世界フィギュア2014

J SPORTSでの世界フィギュア中継の感想を前回お送りしましたが、語りきれなかった安藤さんゲスト解説の話を。

2013年12月の全日本で引退した安藤さん、ゲスト解説デビューは世界ジュニアでした。これは織田くんもだね。

まずは「ゲスト解説」について。
地上波では荒川静香さんがよく出てるポジションですね。実況がいて、解説がいて、プラスアルファの位置。
演技中の解説は基本的には解説者が行う。
演技が終わったあと、実況にふられて感想を言う。
これが一般的なゲスト解説、ですよね。

J SPORTSの場合の「ゲスト解説」が一般的にどうなのかはわかりませんが、安藤さんはもう少し積極的にしゃべってきます。

デビューだった世界ジュニアでは、最初の方はやはり演技中はほぼ黙っていました。地上波と同じく、演技後に一言いうポジション。
ちなみに織田君は最後までこのスタンスでした。

しかしだんだん場に慣れてくると演技中も「スピンポジションが素晴らしいですね」など、コメントを入れてきてました。

その傾向が世界フィギュアでは一層顕著に。

回転不足やスピンレベル取り損ねなどの指摘は解説の杉田さんがやっているので、そこまで積極的に口を出さない。ただ失敗要因などについてはさすがに杉田さんより細かいところをついてきます。
「手を開くのが早かったですね」「(ジャンプ中)右手を下げてしまいましたね」などなど。

ステップやつなぎの演技については、杉田さんは口数が比較的少ないので「もうちょっと上半身に動きがないと点が伸びないですね」などの指摘も。

ただ全般的に、辛口めの杉田さんと比較すると「(ジャンプは失敗が目立ったけど)スピンやステップは素晴らしかったですね」「若さ溢れるはつらつとした演技ですね」「フリーレッグの扱いが素晴らしいです」など、よいところを見つけて褒める傾向。正しい戦略ですね。
選手についての知識も生かして「このジャンプは得意なのですが」とか「いつも衣装が素敵ですね」とか「普段からとても明るい選手なんです」といった情報やエピソードを入れてくれるのもありがたいし、現役から遠くない選手だからこそですね。

演技後のまとめは、特に若手選手については「ここがこうなると素晴らしい選手になる」という言い方で、今後の課題をまとめる言い方が目立ちました。

ただ、まだ始めたばかりで不慣れなのは否めない。

説明が長くなりがち。逆に言葉の途中だけど演技が進んでいるのでやめたのか語尾がどこかにいったりすることも。

もともと、話し方がちょっとまったりした感じなのもあり、特に演技中だと「要点だけさくっと言って~」って思ってしまう。

いいたいことがあっても杉田さんの説明をうまく遮れず、演技から大分経ち採点が出る直前にやっと「(失敗した)サルコージャンプは○○だったのが原因です」みたいなコメントを無理やりつっこむこともあったりしました。

あと、よかれと思ってのことなのかもしれないけど、失敗したとき
「なんて残念なんでしょう…ああ」という同情を強く出して話すんだよね。
「残念な場面」はジュニアや下位選手では結構多い。そのたびに「なんて残念なんでしょう」トーンがあんまり続くとうっとうしく感じてしまう。
もっともこの辺は逆に淡々としすぎても「安藤冷たいよね」とかなっちゃって難しいんだろうな…本人もバラエティ番組で「(選手時代のコメントについて)正直に言ってしまい批判される」って愚痴ってたし。難しいですね。


えーと、ゲスト解説一般の話とかもしたくなってきたので、続きます。

 

よかったらクリックしていって下さーい。

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村

J SPORTSの世界フィギュア中継(ちょろっとジュニアも含む)

世界フィギュア中継の話の前に、ちょっとだけ世界ジュニアに触れておきます。

ジュニアの放送、地上波は深夜に1時間くらいの枠で男女フリーのみ、あまり揮わなかった田中刑事くんは数秒しか流れないという放送でしたが、さすがJ SPORTS。ショートもフリーも見せてくれました。
ソチに出ても、なんならメダル争いに加わってもおかしくなかったラジオノワの今季最終SPを見られる貴重な機会でしたよ。
宮原知子ちゃんは本当に僅差でメダルを逃したね。回転不足判定が厳しすぎる現行ルールに泣いた感じですが、これを糧にしてほしいなあ。
ラジ子はもちろん良かったけど、エフゲニア・メドベデワ(Evgenia MEDVEDEVA)選手が良かったです。技術的にメダル争いに相応しい実力があるのに加え、優雅で美しい。これで14歳て!
…ああダメだ話が逸れてしまう。ロシアっ娘たちについてはまた書きたいなあ。

あと織田君のゲスト解説はほどよくて彼らしさもあって素晴らしかった。

エキシビションもちゃんと放送してくれました。今後シニアにあがって活躍するであろう選手達の、荒削りだけど元気いっぱいのエキシビ!これは将来お宝映像になるかも?

さて世界フィギュア
全選手の演技を放送しています。素晴らしい!
とはいえ、思っていたのと違う部分もあった。
ということで、まずは女子から(J SPORTSの放送が女子からだったから)。

実況は住田洋さん。解説は杉田秀男さん、ゲスト解説は安藤美姫さん。

以下、世界フィギュアに焦点を移しますが、若手選手についてのコメントについては世界フィギュアでも同様。

地上波の八木沼さん解説に比べると、杉田さん、全体的に大変手厳しい!
でも、競技についての説明が詳細で知識は深まりますね。

前にも書いたかもですが、地上波とJ SPORTSでは対象となる視聴者が違い、求められるものも違うのは理解してあげないといけないなと思います。
それでも地上波はあんまりだ…といろいろ思いますが、ここでは置いておこう。

J SPORTS中継、平均的流れはこんな感じ。

実況「[国名]の○○選手が登場しました。昨年[試合名]で○位になった選手です」
他、選手の経歴(出身、コーチ、国籍移動などの経歴、主な競技成績)今季の調子(好調、ケガ等のトラブルありなど)、演技の特長(高難度ジャンプが跳べる/飛べない、スケーティング技術、華やか、人気がある)などなどの情報をコール~ポジションに着くまで説明。
ちなみに地上波だと開始時に使用する曲名が出ますが、J SPORTSは出ません。選手紹介バナーで名前の下に「Music」とあるのをチェックする必要アリ。
慣れないと結構見逃します…。

競技開始。
試合で第一滑走の選手では、必須エレメンツの紹介を含みます。
ジャンプの種類だけでなく、回転が足りているか、加点がもらえそうかを杉田さんが解説。
リップルッツのエッジエラーも指摘します。
回転不足の原因についても説明。スピード不足とかタイミングが合わなかったとか。
「ランディングするときにもポーズがあることでジャンプに表情がありますね」と褒め方も技術的裏づけが含まれます。

スピンは、種類を細かく説明したりは思ったよりしないのですが、レベルについてはかなりはっきり「これはレベル4が取れていますね」など断定的に述べます。

そして説明が長引くうちに、次の要素が始まることが多い(苦笑)

演技が終わると全体の総括。「よくまとめてきた」とか「あのジャンプミスが痛かった」とか「フリーに進むには失敗してはいけない要素だった」とか。
上手くいかなかったところについて一通り説明し、今後の課題をまとめる。最後にやっと「ステップでは笑顔が出て持ち味が出ていましたね」と褒める(笑)
上位選手だとエレメンツを褒めることも多いですが、下位選手はダメだしが中心。

キスクラでコーチが映るのをきっかけに「○年からこのコーチに師事しています」「○○選手と一緒に練習しています」などと補足情報があり、関連話題が膨らむことも。

採点結果が出る場面では「やはり回転不足を取られていますね」「演技構成点が伸びましたね」など。
ただ、地上波と大きく違うのは、どの程度の点数が出るかはほぼ想像がついているので実況席はあまり驚かないということ。

素晴らしい演技だった場合も含め、全般的に地上波よりまったりめ。

話の途中の場合、点数が出てもおかまいなしに解説が続くことが多い(苦笑)
次の選手のコール中も引き続き話をしていることも。
実況アナが戻すのに大変(苦笑)

杉田さんが試合の進行をあまり気にせず話すのは、もうこういうスタイルなんでしょうね。

そう、J SPORTSの解説は、演技を最初に見るのと一緒に聞くには向かないのです…。
「さっきのジャンプは回転が足りませんでしたねえ。高く飛び上がりすぎてしまった。高く飛び上がりすぎてしまうのは○○で…」
と言ってる間に次のエレメンツになってしまい、演技の流れを味わえない。

もちろん副音声は会場音声だけなので、先に副音声で会場の雰囲気を体感するように視聴し、そのあともう一回頭から解説付きで見る、というのがよいんでしょう。
時間に余裕があればね。
正直私には、ちょっと難しい…。
J SPORTSでしか放送されない下位選手は演技をしっかり見たいけども…

あと、ジャンプを見分けるのもまだ苦手なライトファンとしては、全く解説がないと結構つらい。

副音声でも何を跳んでるかわかって、解説つきも繰り返し見られるようなコアなフィギュアファンの方が羨ましい限りです。

理想的なのってどんな中継かなと妄想してみると。
・演技中は流れを壊さずに説明。回転不足やGOE、レベル等についてさっと語る。
・スロー時はある程度細かく解説。ただし採点結果が出るときは黙る(笑)
・競技の合間、GPの切れ目で解説コーナーをはさむ。
  リプレイ映像とともに解説してもらう。たとえば…
  - 微妙な回転不足の解説

  - 逆に素晴らしいジャンプについて、どの部分でGOEが伸びているか解説

  - 「スケーティングが素晴らしい」例をあげ「特にここ!」というところを映像でピックアップ

っていうのだと理想なんだけどな~♪

 

まあ、そう私の都合に合わせてはもらえないということで、J SPORTSは4月中で一旦解約。GPシリーズは値段に見合うペースで視聴できないし、次の世界選手権ごろに再度考えようかな。

長くなってしまったので、安藤さんについては次回。

 

よかったらクリックしていって下さーい。

にほんブログ村 その他スポーツブログ スケート・フィギュアスケートへ
にほんブログ村