町田樹選手に期待したい、もう一つの未来。
町田選手は、来季限りで競技引退を表明してますね。寂しい!
町田樹5位 来季限りで第一線退く見通し - フィギュア - ソチ五輪2014
もともと今シーズン前半から」五輪は今回が最初で最後」
これはこれでわかる。
でも、違う事情もありそう。
母、祖母の思い胸に=支えられた町田選手〔五輪・フィギュア〕 (時事通信) - Yahoo!ニュース
より。
町田選手が大学2年の時に、今度は弥生さんが病気になり、
1カ月以上入院した。母の苦労を知っていた町田選手は「 僕が賞金を稼ぐし、アイスショーに出演できるように頑張るから、 仕事はもう一つにして大丈夫だよ」と言ってきた。
CMの仕事が入るような一握りのスター選手以外は、
できる限り長く現役で活躍する姿を見たいけど、彼には、引退後の活動にも大変期待してます。
読者家ぶり
彼が読書家なのはよく報じられてるよね。
そもそもSP「エデンの東」は、映画ではなく、スタインベックの小説の方が原案。
インタビュー 町田 樹|キヤノン・ワールドフィギュアスケートウェブ
によれば、
小説の精読に時間がかかり、そのコンセプトを自分のなかで解釈するのに1年使いました
ここまでしてるから「ティムシェル」が出てきたわけだね。
参考:
町田樹“氷上の哲学者”の言葉を聞け (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース
五輪で彼を初めて知った人は残念ながら見る機会がなかったと思うんだけど、今季のエキシビションナンバーは東野圭吾『白夜行』がテーマ。手を真っ赤に染めるこだわりぶり。
クリスマスシーズンに開催された全日本選手権のエキシビションが最後でした。
#なんと機材トラブルで放送されなかった!フジテレビ一回死n(ry
そして言動からして、文学だけじゃなくてビジネス書も読んでると思う。これは明言されてるソースは見たことないので推測ですが。
自分の売り込み方
今季の五輪代表候補、男子は6強の戦いだった。
その中で、シーズン始め時点では町田選手は「五輪に一番遠いところにいる」と言い、失礼ながら実際キャリア的にはその通りだった。
その後GPシリーズでは快進撃を見せた。それはもちろん実力があってできたこと。
ただ、それだけじゃなかった。
試合で優勝し、インタビューなどでメディアに載るチャンスを最大限生かした。
真面目で朴訥なイメージだったから、最初はびっくりしたなー。
強気な発言で自身を鼓舞し、それがメディアに使われることで追い込む。
自分のプログラムへの思いを、語彙を駆使して語ることでキャラクターを出し、記事が大きく扱われる。
海外で過ごし、欧米文化に触れたのも大きかったのかもしれない。
いつしか、インタビュワーに促されなくとも最後は、カメラ目線でメッセージを投げかけてくるようになった。
どの位計算していたかはわからないところもあるけど、かなり戦略的にメディア対応をしてた。
慣れてきた後半は、多分、見出しになんて載せてほしいか意識してたんじゃないかな。
結果「氷上の哲学者」と呼ばれるほど世間にアピールした。
フィギュア選手にとって、知名度は大切。
応援してくれる人が増える、というのはもちろんあるけど、世論として五輪代表として認めてもらうことにつながったんじゃないかな。
彼は文句無しの成績で五輪への出場権を手に入れた。でも彼がもしGPシリーズ中のインタビューで平凡な受け答えをしていたら、全日本で「町田って誰?それより○○選手がよかった」みたいに言われかねない(実際、全然言われてなくはなかったかもだけど)
また、大学卒業後スポンサー企業がついてくれるかにも関わる。
そして引退後の仕事にもつながる。
たくさんのスター選手がいる中、アイスショーに呼ばれるには、実力はもちろん大事だけど知名度は必須。
今後、彼のやり方を参考にするスケーターが出てくるかも。
話が途中なんだけど、長くなってしまったので続く。